妊活の食事と栄養の考え方
何を足すかより、何が足りていないか
「妊活に良い食べ物は何ですか」というご質問をよくいただきます。ただ、足すものを考える前に、いま足りていないものを知る方が確実です。このページでは、血液検査の数値と食事のつながりについてお伝えします。
身体は食べたものからつくられます
中医学には、飲食物から気血をつくり出す働きを「脾胃」と呼ぶ考え方があります。この働きが弱っていると、何を食べても身体の材料になりにくい状態になります。
現代の言葉に置き換えると、消化吸収と、材料そのものの不足という2つの問題です。ご相談ではこの両面から確認していきます。
数値と食事はつながっています
血液検査の結果を見ると、食事の傾向が推測できることがあります。ご相談でよくお話しする組み合わせです。
| 数値に出ること | 食事で考えられる背景 | 見直し方 |
|---|---|---|
| フェリチンが低い | 肉や魚が少ない、月経量が多い、食事を抜く習慣 | 赤身の肉・魚を意識する。鉄と一緒にタンパク質を |
| MCVが小さめ | 鉄の不足が続いている可能性 | 同上。改善には数か月かかると考えます |
| MCVが大きめ | ビタミンB群・葉酸の不足の可能性 | 緑の葉野菜、卵、レバーなど |
| 総タンパク・アルブミンが低め | 全体的な摂取量の不足、ダイエット | 毎食タンパク質を入れることから |
| 血糖の波が大きい(体感) | 朝食を抜く、菓子パンや甘い飲み物が多い | 朝食にタンパク質。食べる順序を変える |
この表は当店のご相談における見方をお伝えするものです。数値の判断や診断は医師が行うものであり、通院先の説明を優先してください。
優先順位をつけます
全部を一度に変えようとすると続きません。ご相談では、その方の生活に合わせて1つか2つに絞ります。多くの方に共通して優先度が高いのは次の順です。
- 1. 食事を抜かない。特に朝食。血糖の波を小さくすることが土台になります
- 2. タンパク質を毎食入れる。身体をつくる材料そのものです
- 3. 鉄を意識する。血をつくる材料であり、巡りにも関わります
- 4. 甘い飲み物を水やお茶に置き換える。無理なくできて効果が分かりやすい部分です
- 5. 冷たいものを摂りすぎない。中医学では脾胃を冷やすと考えます
おすすめしないこと
妊活の情報には、かえって身体に負担をかけるものも混じっています。ご相談では次の点に注意していただくようお伝えしています。
- 極端な糖質制限。月経が乱れる原因になることがあります
- 体重を大きく落とすダイエット。ホルモンの働きに影響します
- サプリメントの重ね飲み。費用の負担も大きく、何が効いているか分からなくなります
- 「これだけを食べる」という方法。栄養が偏ります
- 情報を集めすぎて、食べることが苦しくなる状態
サプリメントの考え方
食事だけで足りない部分を補う目的では、サプリメントも選択肢になります。ただし数値を見ずに何種類も飲むことはおすすめしません。
ご相談では、検査の数値を見て足りていない部分から優先順位をつけ、必要なものに絞ってご提案します。ご予算の希望があれば、その範囲で組みます。
お読みいただくうえでのお願い
このページは食事の考え方をお伝えするものです。特定の食品や栄養素が病気を治す、妊娠をもたらすといった効果を示すものではありません。持病がある方、通院先で食事の指示を受けている方は、その指示を優先してください。サプリメントの併用についてはご相談時にお知らせください。