LH・E2の読み方
周期のどこで測ったかで、意味が変わります
LH(黄体化ホルモン)とE2(エストラジオール)は、月経周期の中で大きく変動します。同じ数値でも、周期のどの日に測ったかによって意味がまったく変わるため、単独では読み取れない指標です。このページでは、その前提を整理します。
周期の中で波を打っています
これらのホルモンは、周期を通じて一定ではありません。おおまかな流れは次のようになります。
- 低温期の前半 — E2が徐々に上がり始めます
- 排卵の直前 — E2が高まり、それを受けてLHが一気に上昇します
- 排卵後 — LHは下がり、黄体からのホルモンが主になります
- 高温期 — E2も一定量が保たれます
つまり「LHが高い」という結果は、排卵直前に測ったのであれば自然なことです。測定日を確認せずに数値だけを見ることはできません。
FSHとの比を見る考え方
低温期の初め頃に測ったLHとFSHの関係から、排卵しにくい状態を推測する考え方があります。PCOSの診断の場面で言及されることがあります。
ただしこれは診断のための材料の一つであり、比だけで何かが決まるものではありません。診断は医師が行うものですので、気にかかる場合は通院先にお尋ねください。
基礎体温と重ねると読みやすくなります
ホルモンの数値は採血したその日の断面ですが、基礎体温は毎日の記録です。この2つを重ねると、周期の全体像が見えてきます。
たとえば低温期が長引いている方の場合、排卵に向かう準備に時間がかかっている可能性を考えます。数値と体温の両方を並べると、そうした推測の精度が上がります。
身体の側から考えること
西岡の考え
以降には中医学の考え方にもとづく説明が含まれます。医学的な検査値の解釈とは別の視点であり、漢方が検査や治療に置き換わるものではありません。婦人科での検査と治療を前提に、体質という角度から何ができるかをお伝えするものとしてお読みください。
ホルモンの数値そのものを動かすという発想ではなく、それが働く土台を整えるという考え方をします。
- 血の巡り。卵巣に十分に届いているか
- 血の材料。鉄とタンパク質が足りているか
- 血糖の波。大きく上下すると身体に負荷がかかります
- 睡眠と自律神経の状態
お読みいただくうえでのお願い
検査値の判断や診断は医師が行うものです。このページは漢方相談での見方をお伝えするもので、病院の説明を否定するものではありません。目標とする数値や治療方針については、通院先の指示を優先してください。服用中のお薬がある場合は、ご相談時にお知らせください。
よくいただくご質問
QLHが高いと言われました。PCOSでしょうか?
QE2が低いと卵が育たないのですか?
Q排卵検査薬でLHは分かりますか?
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参考資料
- 日本生殖医学会
生殖医療Q&A(一般のみなさまへ) - 日本産科婦人科学会
不妊症(一般の皆さまへ) - 日本産科婦人科学会
多囊胞性卵巣症候群に関する全国症例調査の結果と本邦における新しい診断基準(2024)について
最終確認:2026年9月/監修:薬剤師 西岡敬三