漢方薬は空腹時に飲むほうが効果的なのはなぜ?
公開日:2019/09/23 / 更新日:2022/02/03
「漢方薬は空腹時に飲むほうが効果があるって言われたけどなんで?」
「食事をしてから、どれくらいたってから飲んだ方がいいの?」
上記お悩みを抱えている方も多いと思います。
そこで今回は漢方薬を空腹時に飲むことのメリットについて詳しくお伝えしていきます。
薬を飲むタイミング
まず初めに一般的に薬を飲むタイミングにどのような種類があるのかをみていきたいと思います。
*食前
食前とは、食事の30分~1時間前の胃の中に食べ物が何も入っていない状態で、
主に食後に飲むと効き目が悪くなる薬や副作用が出やすくなる薬を飲むのに適しているといわれています。
*食間
食間とは、食事と食事の間のことで、食事の2~3時間後をいいます。
空腹時の胃粘膜を保護することを目的として飲まれることが多いのが特徴です。
*食後
食後とは、食後30分以内で胃の中に食べ物が入っているときのことをいいます。
胃に負担をかけやすい薬や食事と一緒に吸収したほうが効能が上がる薬を飲む際に適しているといわれています。
漢方薬を飲むタイミング
漢方薬を飲むのは、食事の30分程度前か食間がいいとされています。西洋薬は食後に飲むように指示されることが多いので、私たちはどうしても食後に薬を飲む習慣がついていますが、なぜ漢方薬は空腹時に飲むほうがいいのでしょうか。
この理由は2つありますが、1つ目の理由として挙げられるのが、漢方薬の吸収が腸内細菌の作用によるものだということです。漢方薬が吸収されるのは、配糖体という成分が腸内細菌によって分解されるからです。配糖体は漢方薬の成分のひとつですが、これが腸内細菌の餌となるために漢方薬を分解してくれるのです。
ところが、食後だと腸内に栄養が豊富にあるため、食後に漢方薬を飲んでも、腸内細菌が配糖体を分解しないために漢方薬が吸収されません。このため、腸内細菌がお腹を空かせた時間帯に飲むほうが吸収がよくなるので、その時間を狙って飲むほうが効果的なのです。2つ目の理由は、漢方薬の成分によっては、食後に飲むと吸収率がよくなって効きすぎるために、副作用の影響が出やすくなるからです。
漢方薬にも副作用があるため、特に副作用の出やすいものは、空腹時に飲むほうがよいとされています。ただし、空腹時がいいというのはあくまでも「原則」で、急に風邪などで体調が悪くなった場合は、空腹時に関係なくすぐ飲むことが大切です。風邪に効く漢方薬の中には、風邪の引き始めに飲んだほうが効果的なものもあるので、空腹になるまで待っているとかえって治るのが遅くなってしまいます。
漢方薬は即効性がなく、長期間飲むものというイメージがありますが、必ずしもそうではありません。風邪薬や花粉症の薬は即効性がありますし、筋肉の痙攣に効果のある芍薬甘草湯も、こむら返りなどが起きたときに飲むとすぐに効きます。ただし、風邪を引きやすいなどの虚弱体質を改善する漢方薬は、すぐには効かないため数カ月飲む必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今まで薬は食後に飲むものだと思っていた方も上記を参考に適切なときに飲むことで
漢方薬の効果を高めてみてはいかがでしょうか?
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