卵子も精子も老化する!高齢出産のデメリット
公開日:2017/12/22 / 更新日:2022/02/03
日本の高齢出産の割合をご存知ですか?
2014年のデータでは、初産で高齢出産(35歳以上での出産)を迎えた人が7人に1人だと言われています。
高齢出産は一般的に良くないと言われていますが、実際様々な点での老化が高齢出産のデメリットです。
ここでは、体力の衰えなどの一般的な老化ではなく、妊娠にまつわるあまり知られていない「老化」についてお教えします。
◇老化1:卵子の老化
ヒトが年老いるとともに、卵子も老化します。この卵子の老化によって、妊娠しにくくなったり、子どもが障害をもって生まれたりします。
卵子が老いると、そのなかのミトコンドリア、細胞の中のエネルギー産生器官に機能低下が生じます。
この機能低下によって、細胞内の染色体(DNA)のコピーにも本数異常などのミスが生じます。
ヒトの染色体は46本ですが、卵子と精子が受精するとき、それぞれ互いに染色体23本に分裂して合体する「減数分裂」を行います。
卵子が老化している場合、休眠中の卵母細胞が起き出してからの2回目の減数分裂の過程で転写ミスが起きやすくなり、染色体22本や24本の卵子ができやすくなります。
このような染色体異常のある卵子は、受精・細胞分裂が起きにくく、うまく妊娠できてもダウン症などの障害が出る可能性が高くなります。
◇老化2:精子の老化
精子も、卵子同様質は全て異なります。精子は、放っておくと質の低下が起きます。老化というよりは「劣化」というべきでしょうか。
この劣化した精子は、新しく作られる精子にあまりいい影響を及ぼしません。精巣でつくられた精子は「精巣上体」という部分に10日間ほど貯蔵されます。
このまま使われなければ質が落ち、やがては死んで身体に吸収されます。
この死んだ精子からは「活性酸素」という、体内の細胞を酸化させてしまう物質が発生します。
この活性酸素は「老化の原因」とも言われているため、新しい精子に好影響は与えないでしょう。
精子の劣化を防ぐためには、精子を使う、つまり射精回数を増やすのが効果的です。
迷信で、「射精しすぎると精子が薄くなる。」と言われていますが、量が少し減少することはあっても濃度が変わることはありません。
むしろ、質の落ちた精子が少なくなるので良質な精液になります。
いかがでしょうか?
卵子の老化・精子の劣化は健やかな赤ちゃんを産むためには不利な条件です。
厳しい現実ではありますが、妊娠のためにデメリットを受け止められることが望ましいでしょう。

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