漢方で熱中症を治す方法を紹介します
公開日:2019/09/21 / 更新日:2022/02/03
熱中症は、漢方では暑邪(しょじゃ)、湿邪(しつじゃ)よるものとしています。熱中症は漢方ではどのように治すのでしょうか。
熱中症とは
熱中症は暑さのために体温が上がり、体内の水分バランスが崩れた状態を指します。この結果体温調節機能が働かなくなり、めまいや痙攣、頭痛などの症状を引き起こします。熱中症は症状によって3段階に分けられます。
・Ⅰ度
現場で応急処置すれば回復できる程度の軽症です。立ち眩みが起きたり、こむら返りなどの筋肉の硬直や大量の発汗が起こります。
・Ⅱ度
病院への搬送が必要な中等症です。頭痛や不快感、吐き気、嘔吐、虚脱感などを伴います。
・Ⅲ度
入院して集中治療が必要な重症です。意識障害や運動障害、痙攣を伴います。体温が高く体に触ると熱く感じる状態です。
熱中症に効く漢方薬
漢方では熱中症のことを中暑(ちゅうしょ)と言いますが、これは暑気あたりのことを指します。要するに、体内に熱が溜まったまま、体温調節ができない状態ということです。このような症状には、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)が効きます。
ただし、重症の場合は西洋医学的な処置が必要となります。白虎加人参湯の白虎とは石膏のことで、水に溶けない物質ですが体内の熱を冷ますのに適しています。
熱中症には寒冷刺激対策が必要
熱中症は夏の暑さが原因ですが、冷房や冷たいものの摂りすぎが体力を低下させていることも、熱中症に拍車をかける要因となっています。夏に冷たいものを食べ過ぎるのは体にとってもよくありませんが、漢方的に見ると熱中症にもよくないことになります。
経口補水液で熱中症対策
熱中症対策には水分補給も重要ですが、ただの水より効果のある経口補水液の作り方をご紹介しましょう。水1リットルに砂糖30g、塩3gを加えたものを作り、レモン半分の果汁を入れれば完成です。これを水がわりに飲めば、熱中症になるリスクを大幅に減らすことができます。
ちなみに、熱中症対策には体力も重要です。日頃から健康に気を配り、しっかり食べて十分な睡眠を取ることが熱中症対策となります。
まとめ
熱中症は暑さのために体温が上がり、体内の水分バランスが崩れた状態です。この結果、体温調節ができなくなり、めまいや痙攣、頭痛などが起こります。熱中症は軽症から中等症、重症の3段階に分けられますが、比較的軽症であれば白虎加人参湯を飲むと症状が改善します。
熱中症には寒冷刺激対策が大切です。冷房や冷たいものの摂り過ぎは熱中症に拍車をかける元となります。

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